外壁塗装の塗料、選び方のポイントは?

外壁塗装の塗料の違いとは?特徴や費用、選び方を解説

外壁塗装の塗料は、見た目をきれいに魅せるだけでなく、住宅を風雨などから守るという役割があります。そのため、ひび割れや塗料の剥がれなど、何らかの不具合が生じているなら、なるべく時を置かずに外壁塗装の検討をおすすめします。

ただ、初めて外壁塗装を依頼する場合、塗料の違いや特徴がわからず、どのように選べば良いか悩んでいるという人も多いでしょう。そこで、外壁用塗料の特徴や費用、選び方などについて、長崎県雲仙市にある太陽塗装が詳しく解説します。

外壁塗装の塗料、選び方のポイントは?

外壁塗装は、単に住宅の外壁をカラーリングする目的で行うものではありません。もちろん、デザイン性も重要ではありますが、外壁塗装の最大の目的は住宅を保護することにあります。

塗料によって異なる機能性

たとえば、塗料によっては防水性に優れ、風雨に強い種類もあれば、太陽光が反射しても壁に熱がこもらないようにできる塗料などもあります。

また、光触媒といって、日光の力で雨や汚れを流せるタイプもあり、塗料によって機能はさまざまです。このように、使われる塗料は住宅の快適性にも影響を与えるので、用途や必要に合わせてどの塗料を選ぶかがとても重要なのです。

耐用年数の確認も重要

また、塗料を選ぶ際は機能性だけではなく、耐用年数にも注目する必要があります。一般的な外壁塗装の相場では、1回塗装したら5~15年程度で塗装し直すのが基本的な目安です。

もちろん、住宅の築年数や地域によって異なる天候の特徴など、さまざまな外的要因で耐用年数は変わってきますが、塗料の種類によっては15年以上の耐久性を備えているタイプもあります。耐用年数の長い塗料を選べば、外壁塗装の頻度を少なくできるという大きなメリットがあります。

機能性と耐用年数を配慮した費用面の検討が重要

とはいえ、機能性に優れ、耐用年数の長い塗料を選ぶとなると、費用面では難しい選択を迫られるかもしれません。機能や耐久性に優れた塗料は、費用も高額な傾向にあるため、塗料を選ぶ際は、機能性・耐用年数・費用という3種の項目をバランスよく考えて最適な種類を決めることが大切です。

安い塗料だと費用は節約できますが、耐用年数も短いことが多く、頻繁に塗装工事が必要になってくるかもしれません。そうなると、結局工事の度にお金がかかるので、長い目で見れば耐久性に優れた塗料を選んだほうがお得な場合もあります。

塗料の費用は、塗装する面積によって総額は変わりますが、主に塗料のグレードに応じて価格が決まってきます。グレードの低い塗料に比べて、高い塗料は塗装する面積1平方メートルあたり4000円ほど高価です。30坪の戸建て住宅で換算すれば、45万円もの差額となるので、予算に合わせて自分たちに合った価格帯の塗料を選びましょう。

汚れが勝手に落ちるものからエコに配慮されたものまで!さまざまな種類の塗料

外壁塗装で用いられる塗料には、科学の発展に伴って多様な種類が生み出されています。また、消費者のニーズも多様化しているため、新しい種類の塗料も現在進行形で続々と開発され続けています。

もちろん、専門的な違いを知る必要はありませんが、種類によって耐用年数や機能性に違いが出てくるので、どのようなタイプがあるのか理解しておくことは重要です。失敗しないためにも、どういう種類があるのかここでしっかり確認しておきましょう。

外壁塗装で使われる塗料一覧と概要

種類 概要
ウレタン ウレタン樹脂で作られた塗料のこと。素材が柔らかく、5~10年という安定した耐用年数を備えている点に特徴があります。価格も平均的であり、汚れや色褪せにも強いため、バランスの取れた塗料だと言えます。
シリコン シリコン樹脂が主成分の塗料。耐用年数、機能性、価格ともにバランスの良い塗料のひとつです。耐用年数も約7~15年と標準的。防カビ性、防腐性など高い性能を持ち、コストパフォーマンスに優れた塗料です。
ラジカル 2010年代に入って新しく開発された塗料です。発売以来、シリコン塗料に取って代わるほどの高い人気を誇ります。12~15年程度という長い耐用年数や、塗膜の劣化や変色を防ぐ優れた機能性などに特徴があります。費用相場もリーズナブルです。
フッ素 ビルやマンションに多く使われている塗料です。耐用年数の長さに特徴があり、1度塗装すると12~20年ほど品質が保たれます。耐寒性や耐熱性に優れ、光沢感や防汚性も高い一方、費用相場が高めな点はネックと言えます。
無機 外壁のトラブルは、塗料に含まれる有機物によってもたらされるため、無機物を主成分とする無機塗料は耐久性に優れ、トラブルが起きにくい塗料だとされます。ただし、無機物だけでは固すぎてヒビが入りやすいので、現在の無機塗料は基本的に有機物とのハイブリット型が主流です。
アクリル 家電や自動車によく使われる塗料。発色が良く、塗り直しがしやすい点に特徴があります。塗料のなかでは安価である一方、耐用年数は約4~7年と短めです。耐久性や機能性に難点はありますが、何度も塗り替えたいという場合は低価格という強みを活かせるでしょう。
セラミック(断熱/遮熱) 断熱や遮熱に優れた高い機能性を誇る塗料です。セラミックには汚れにくい効果もあるため、耐用年数も10~20年と長めです。また、加工方法によってはデザイン性に優れた外壁にすることもできます。そのぶん、費用相場は高めです。
光触媒 酸化チタンの性質を利用して、太陽光の化学反応で外壁の汚れを自然に洗い流せる。この性質により、光触媒塗料の耐用年数は10~20年ほどあるといわれています。塗装のコストは高いですが、メンテナンスに手間がかからず、外壁の維持や保存に優れた塗料です。
ナノテク 環境に配慮された21世紀型の塗料。石油系の主成分が使われる通常の塗料とは違って、ナノテク塗料は合成樹脂の含有量を最低限に抑えているので、精製の際にCO2をほとんど排出しません。雨水で壁の汚れを自然に洗い流すことができ、燃えにくい素材で作られているので防火性にも優れています。耐用年数も10~15年と長くエコロジーな塗料です。

どの塗料を選べばいい?代表的な塗料のメリットとデメリット

外壁塗装は決して安い工事ではないので、予算に合わせてなるべく費用は抑えたいところでしょう。しかし、価格の安さだけを理由に選んでしまうと、すぐに汚れて塗り替えが必要になったり、ひび割れた部分から水が漏れてきたりするなど、結果として後悔することにもなりかねません。

価格も確かに重要ではありますが、大切なのは価格と性能、そして耐久性のバランスです。ここでは、代表的な塗料のメリットとデメリットを挙げるので、予算や外壁の現状などを勘案しながら、どの塗料を選ぶのが最適なのかを考えてみましょう。

シリコン塗料のメリット・デメリット

シリコン塗料は、原料にシリコン製の樹脂を用いた塗料のことです。外壁塗装の塗料として人気が高く、塗料選びに迷ったらシリコンを選んでおけば無難といわれるほど、安心感の高い塗料です。

シリコン塗料のメリットは、まず耐久力が高い点にあります。シリコンには湿気を通しやすい性質があるため、カビや藻が生えにくいという特性を備えています。また、セラミックを含有したタイプのシリコン樹脂なら、断熱性や遮熱性も申し分ありません。汚れにくいという性質もあるので、メンテナンスが楽な点も大きなメリットと言えるでしょう。

一方、シリコン樹脂は弾性があまりなく、ひび割れが発生しやすい点はデメリットです。また、塗料としての密着性が少し弱いため、重ね塗りには不向きな塗料といわれています。とはいえ、しっかり施工すればひび割れは防げますし、シリコン塗料との相性が良い素材を選べば重ね塗りも可能です。

ラジカル塗料のメリット・デメリット

2010年代に入って新しく開発されたラジカル塗料は、最新のバイオ技術を駆使することによって、高い防汚性や防カビ性を発揮する高機能な塗料です。従来の塗料は、紫外線や風雨にさらされることで、表面が白くざらついてしまうチョーキングという現象に悩まされていました。このチョーキングを発生させる因子をラジカルといいます。そのラジカルを抑制する塗料として開発されたのがラジカル塗料です。

ラジカル塗料のメリットは、まずチョーキング現象を抑制できる点にあります。チョーキングは外壁の劣化を表す指標で、チョーキングが起きなければ、ひび割れや水漏れなどの発生も抑えることができます。また、汚れに強く、色が落ちにくいので、耐用年数が長い点もメリットです。しかも、それだけ高性能であるにもかかわらず、価格がリーズナブルな点にも要注目でしょう。従来の塗料より多機能なのに、価格は一般的な塗料とほとんど変わりません。

とはいえ、ラジカル塗料はまだ生まれて間もない塗料なので、実際の耐用年数がどの程度なのかという実績がない点には留意が必要でしょう。また、白色顔料が主成分なので、カラーバリエーションに制限がある点もデメリットのひとつです。

フッ素塗料のメリット・デメリット

フッ素塗料は、大型施設などに用いられることが多い耐久性に優れた塗料です。ビルやマンション、大型商業施設などは、頻繁に外壁塗装することが難しいので、耐用年数の長い塗料が採用される傾向にあります。大型施設の塗料としてフッ素塗料が選ばれるのも、そういう背景があるためです。

また、フッ素塗料は耐久性だけではなく、耐摩耗性に優れている点も注目すべき点です。光沢が長持ちしやすく、フッ素塗料の光沢は20年で10%しか落ちないともいわれています。紫外線や温度変化にも強く、外壁にフッ素塗料を用いると、室内を快適に保ちやすくなる点もメリットです。

その一方で、一般の住宅に使うのは価格が高い点はネックでしょう。シリコン塗料と比べると、価格相場は1.5倍ほど高価となります。また、塗膜が固いので、ひび割れが起きやすい側面にも留意が必要です。

無機塗料のメリット・デメリット

外壁の色褪せやチョーキングは、塗料に含まれる有機物の影響で起こります。そのため、原料に有機物をほとんど使わない無機塗料は、チョーキングや色褪せが発生しにくい仕様になっています。また、無機物は有機物より燃えにくいので、防災の面でもメリットがあります。ほかにも、汚れを雨水で落とせる点や、塗膜が劣化しにくい点なども無機塗料のメリットです。

デメリット面は、やはり価格が少し高いところでしょう。地震や台風で建物に衝撃が加わると、ひび割れを起こす可能性が高い点も覚えておきたいところです。万一のひび割れが心配なら、弾性力の高い無機塗料を選ぶのもひとつの方法でしょう。

塗装の種類や価格に迷ったら!まずは見積もりを取ってみよう

築年数が経ってそろそろ外壁が心配、経年劣化で外壁にひび割れが起こっている、そういう場合はすぐにでも外壁塗装を依頼しましょう。放置すればひび割れはさらに大きくなり、住宅そのものにも深刻なダメージを加えることになりかねません。

塗料の種類に迷ったら、耐用年数・機能性・価格の3項目から選べば、きっと自身にとって最適な塗料を選べるはずです。雲仙・島原・諫早・大村で外壁塗装をご検討中なら太陽塗装におまかせください。無料の現地調査や見積もりを行っているので、価格で悩んでいる方も安心してご利用いただけます。