モニエル瓦とセメント瓦の違いって?解説します!
2023.10.12
「セメント瓦」と「モニエル瓦」は、塗装による定期的なメンテナンスが可能ですが、これらを識別せずに塗料を選択すると、数年後に塗膜が剥がれる可能性があるため、注意が必要です。
以下では、モニエル瓦とセメント瓦の違いについて紹介します。
□セメント瓦とモニエル瓦の違いって?
セメント瓦とモニエル瓦は、見た目で区別するのが難しいです。
セメント瓦は、その名の通りセメントを主成分として製造された瓦で、モニエル瓦は主成分としてセメントに砂利を混ぜたコンクリートを使用します。
これは時に「乾式コンクリート瓦」とも呼ばれます。
ただし小口(断面)を見ると、比較的簡単に識別できることがあります。
モニエル瓦は、主成分としてコンクリートと砂利が混ざっているため、小口がざらざらとした質感を持っていますが、セメント瓦は平らです。
さらに、モニエル瓦の裏側には通常、「M」というロゴマークが刻印されているので、そこで見分けるのが良いでしょう。
□セメント瓦とモニエル瓦のメンテナンスが必要?
*セメント瓦
セメント瓦は、元々セメント素材そのものに防水性が備わっていないため、定期的な防水塗装が必要です。
建物が新しく建設された際には、セメント瓦には表面に防水塗装が施されていることが一般的です。
ただし、時間が経過するとこの塗膜の効果が薄れ、セメントの素地が紫外線や風雨にさらされ、水を吸収する傾向が生じます。
このまま放置すると、セメントの成分が流出し、瓦の表面が粗さを増してしまうことがあります。
したがって、セメント瓦の長寿命を維持するためには、適切なタイミングで防水塗装を行うことが不可欠です。
*モニエル瓦
モニエル瓦も元々はセメント系の素材であるため、セメント瓦と同じく塗装による定期的なメンテナンスが必要です。
ただし、モニエル瓦にはセメント瓦とは異なり、表面に「スラリー層」というコンクリートを保護する層が存在します。
このスラリー層の存在により、モニエル瓦の塗装方法には特別な注意が必要です。
スラリー層が古くなっている場合、通常の高圧洗浄では完全に取り除けないことがあります。
そのため、スラリー層が剥がれてしまわないようにするために、高圧洗浄をさらに入念に行い、それでも取り除けない部分については手作業でスラリー層を取り除く必要があります。
この作業を怠ると、塗膜が剥がれてしまうリスクが高まりますので、注意が必要です。
□まとめ
今回はモニエル瓦とセメント瓦の違いについて紹介し、メンテナンスについても紹介しました。
ぜひ今回の内容を参考にして瓦を選択してみてください。
雲仙市、諫早市、島原市周辺の方は、ぜひ当社にご相談ください。